札幌ユネスコとは

会長挨拶

2024年度に向けて 

札幌ユネスコ協会会長 横山 清

2023年度の札幌ユネスコ協会の活動も終了しました。皆様のご協力、ご理解に対し感謝申しあげます。

今年、元旦に発生した能登半島地震は、甚大な被害をもたらしました。被災され、突然命を奪われた多くの方々のご冥福をお祈りするとともに、一日も早い復旧、復興を願うばかりです。

あの東日本大震災から今年で13年目を迎えましたが、いつ、どこでも災害が起こっても不思議ではない状況です。古来「災害は忘れた頃にやってくる」と言われてきましたが、「災害は忘れずにやってくる」と銘記する必要があります。我々は、過去の経験や教訓に学び、備えの強化に努めましょう。

さて、私ども協会は昨年8月に設立75周年を迎え、節目の祝賀会を催しました。

世界に平和の砦を築かんと高邁な志を以て幾多の苦難を乗り越えてきた諸先輩、関係各位の努力の結晶である大切な遺産をこれからも着実に継承していく事が必要です。

ロシアのウクライナ侵攻も3年目に入り、中東でのイスラエルとパレスチナの戦闘も終わりが見えません。多くの無辜の市民の犠牲を伝える悲惨な報道に接するたび、改めてユネスコの平和の理念の大切さを思い、いち早い終結を願うばかりです。

昨年、協会の発展に尽力された谷口のり子さんが逝去されました。谷口さんは長年、事務局長という要職にあり、責任感も強く、誰からも慕われた素敵な女性でした。謹んで哀悼の意を表します。

2024年度も志を共にする皆様と一緒に、次なる設立80周年に向けて元気に明るく、前向きに疾駆しましょう。


ユネスコとは

ユネスコ憲章

戦争は人の心の中で生れるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない。

相互の風習と生活を知らないことは、人類の歴史を通じて世界の諸人民の間に疑惑と不信をおこした共通の原因であり、この疑惑と不信のために、諸人民の不一致があまりにもしばしば戦争となった。

ここに終りを告げた恐るべき大戦争は、人間の尊厳・平等・相互の尊重という民主主義の原理を否認し、これらの原理の代りに、無知と偏見を通じて人間と人種の不平等という教義をひろめることによって可能にされた戦争であった。

文化の広い普及と正義・自由・平和のための人類の教育とは、人間の尊厳に欠くことのできないものであり、且つすべての国民が相互の援助及び相互の関心の精神をもって果さなければならない神聖な義務である。

政府の政治的及び経済的取極のみに基く平和は、世界の諸人民の、一致した、しかも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない。

これらの理由によって、この憲章の当事国は、すべての人に教育の充分で平等な機会が与えられ、客観的真理が拘束を受けずに探究され、且つ、思想と知識が自由に交換されるべきことを信じて、その国民の間における伝達の方法を発展させ及び増加させること並びに相互に理解し及び相互の生活を一層真実に一層完全に知るためにこの伝達の方法を用いることに一致し及び決意している。

その結果、当事国は、世界の諸人民の教育、科学及び文化上の関係を通じて、国際連合の設立の目的であり、且つその憲章が宣言している国際平和と人類の共通の福祉という目的を促進するために、ここに国際連合教育科学文化機関を創設する。 (ユネスコ憲章より)

ユネスコとは

ユネスコは「国連の良心」とも言われる国際連合の専門機関のひとつです。 ユネスコは政府間ユネスコと民間ユネスコの二本立てになっており、相互に連携しながら活動しています。 私たち民間ユネスコは、主に次の2点に重点を置いて活動しています。

1.世界寺子屋運動

2.世界遺産の保護活動